日本短角種/黒毛和種/無角和種/褐毛和種

食肉が流通するには衛生検査が必要です。生体検査、解体前検査、解体時検査、解体後検査があり、生体検査では健康状態などを調べます。解体前では血液性状を調べ、解体時では臭いや色、残留した液などの検査を行います。解体後では、内臓や頭部、枝肉について見たり触ったりして判定を行います。ここで、ハッキリ分からないものは更に精密検査を行うことになります。いずれの段階もクリアして合格検印を押されると搬出され、食品衛生法によって定められている抗菌性物質及び放射線能並びに農薬残留検査を行います。尚、日本の乳用牛のBSEが問題となっていますが、これは汚染された肉骨粉などを餌にしていたことが主な原因ではないかと推測されています。これは日本で見つかった感染牛の全部が乳用牛であったためで、ハッキリとした感染経路は分かっていません。 和牛はもっぱら肉の種類を意味するもので、日本独特の牛のことを指しています。日本短角種、黒毛和種、無角和種、褐毛和種がこれに該当し、販売する際に和牛と表示できるものとなります。これは公正取引委員会で決められている規約です。和牛はもともと在来種と外国種の交配によって誕生した牛で、純粋な日本の牛ではありません。神戸牛や松坂牛、米沢牛などはいわゆるブランド牛のことであり、地域それぞれで特有の育て方によって飼育した和牛のことを言います。 国産牛は上記和牛と共に乳用牛や国内生産の外国種も加わります。このため、大半の食用牛肉は乳用牛と交雑種になります。