キレるとは~目の前或いは頭の中が真っ白になる~

人間は極端に興奮すると目の前或いは頭の中が真っ白になることがあります。まず周りが明るくうつり、次第に目前が白くなっていきます。この状態になると、目の前の状況のことしか思考できなくなっており、意識を制御することが困難になっています。時に悪い事と良いことの区別さえも分からなくなってしまいます。また交感神経の反射によって血液の流れが増え、循環が増大します。当然、脈拍は上がり、血圧も高くなってしまいます。俗にいうキレるという表現はこのことを指しています。 一方、過呼吸を招いて不安などを発生させている場合も、このような現象が起こり得ます。つまり、目前は真っ白になり、交感神経緊張若しくは反射をいきなり引き起こします。血液の流れは増大して、酸素の含有量も多くなっているのですが、この状態を改善させるためには緩やかな呼吸のリズムを取り戻し、深呼吸することが必要です。また、気持ちが非常に落ち込んだ際にもこのような現象は発生します。こちらは上記とは反対の仕組みで生じており、血液の流れる量は少なく、低血圧、脈拍低下が見られます。原因は副交感神経の反射に起因しており、この場合、血液を頭にめぐらせるため身体を横に向けることで改善 されます。 その他、ショックから副交感神経の反射を招く事があります。極端な痛みや虫刺されなど、ショックの原因はさまざまですが、失禁の随伴を見ることもあります。これはもともと排泄反射が副交感神経反射によって引き起こされているためです。