定着性・遊走性マクロファージ
白血球の内、体内へ入り込んだ細菌などを食べてしまう種類をまとめてマクロファージといいます。大別すると定着性と遊走性に分類されます。前者は樹枝状マクロファージをはじめ、間藤・血管外膜・クッパー・ミクログリア細胞、組織球があります。後者では腹腔・肺胞・炎症部位肉芽腫マクロファージ、血液単球があります。処理の対象となるのは病原体に限らず、発癌物質なども含みます。癌はその細胞の遺伝子が、発癌物質によって損傷を受けることで発生し、増殖していく特長があります。しかしながら、通常であれば手をつけられないほど拡大するまえにこういったマクロファージによって処理されます。紫外線やタバコなども発がん性を懸念されていますが、通常なら免疫によって処分されます。
マクロファージの役目は貪食作用以外にも身体の防御機能の活性化を促す伝達の働きを持っています。具体的には貪食した病原菌の残りかすを体表にくっつけて移動し、これによってヘルパーT細胞に伝達します。リンパ球の変化で発生するヘルパーT細胞ですが、その活動はマクロファージの伝達機能によって支えられています。