自然・獲得免疫

緊急を要する状況になった時に機能するのが自然免疫です。どういった病原体が体内へ入り込んだのかそこそこ区別する能力を持っていますが、病原体のタイプによって詳細に攻撃手段を変えるといった対応はできません。通常、貪食してしまいます。此れに対し獲得免疫は過去の病原体のデータを保有しており、自然免疫より高度な対応が可能です。初期段階における対応は劣るものの非常に多くの情報を記憶しており、病原体の種類によって的確に対処します。 自然及び獲得免疫はそれぞれ相互関係を持っており、単独で存在するものではありません。両者は協力して機能し、自然免疫から獲得免疫へデータが渡されることもあります。このため、どちらも白血球で構成されていますが、前者はマクロファージや好中球が多く、後者のそれはB及びT細胞といったリンパ球になります。 獲得免疫は哺乳類である人間などに見られるものであるため、植物や魚類といった他の動植物では自然免疫のみ機能しています。かつて一般に言われていた免疫とは、獲得免疫のことを指していましたが、現在では研究が進んで両者の区別がハッキリされています。