砂糖のカロリー

米や蕎麦(そば)は、長くブドウ糖が結合したデンプンから構成されていて、砂糖は果糖とブドウ糖が結合しています。グリコーゲンは人間の体内に貯蔵されているエネルギー源ですが、これもブドウ糖がつながった形状をしています。砂糖は摂取すると果糖とブドウ糖に分解されますが、これは砂糖分解酵素で、腸粘膜細胞に存在するスクラーゼと呼ばれる酵素の働きによるものです。他方、米や蕎麦などに含まれるデンプンが体内に入ると、膵臓から分泌されるアミラーゼの作用にり、大きな分子にとりあえず分解されます。ブドウ糖まで分解されるのには、グルコアミラーゼの作用が必要です。こうして分解された果糖やブドウ糖は、腸粘膜から吸収され、血液に入ります。血液にはいると門脈を経由して肝細胞に吸収されます。尚、砂糖とデンプンはほぼ同等のカロリーと言われています。つまり、百グラムの砂糖と百グラムのデンプンはほとんど同一のカロリーになるということです。また、砂糖は特に肥満現象を引き起こす要因にはなりませんし、砂糖を摂取したからといって特に脂肪になりやすいということにはなりません。更に甘さには依存性があると捉えられがちですが、これは進化の過程で甘いものを摂取した方が有利だと脳が判断したからだと言われています。人間は甘いものを食べ過ぎてしまう傾向にありますが、依存症ではありません。その他、昔から良薬は口に苦しと言われているため、砂糖は体に良くないものと解釈されがちですが、人間の体にとっては砂糖も大切な栄養素の一つです。