ガムベース
チューイングガムは、アカテツ科サボジラの樹液をかためたものが始まりと言われており、かつてこれをチルクと呼んでマヤ族が食していたそうです。ガムベースは噛んだ際の感触を決定付ける素材であり、チューイングガムには更に香料をはじめ、色素や甘味料が含まれています。ガムには風船ガムなど様々な種類がありますが、この噛みごこちはそれぞれの配合比率によって決まります。
ガムを噛むという行為はさまざまな場面で役立っています。例えば、食べ物の残りかすが歯に付着している場合、これが原因となって口臭を放ちます。ガムを噛むと歯や歯茎にくっついている食べ物の残りかすを取り除き、延いては口臭も消えて行くことになります。また、口の中を綺麗に浄化するだけでなく、粘膜が守られたり、食べたものが消化されやすくする働きもあります。これは噛むということ自体が唾液分泌を促進させるためで、虫歯を引き起こす菌もこの唾液によって除去されます。更に近頃子供の咀嚼力が落ちていると言われていますが、ガムを噛むことは咀嚼力を高めることにつながります。その他、噛むことによって大脳が刺激され、眠気を払拭する作用もあると言われています。
種類ではワックス、ゴム、樹脂とその他があります。ワックスは滑らかさを与えたり、硬さをコントロールするもので、蜜蝋(みつろう)やコメヌカロウ、カンデリラロウなどがあります。ゴムは弾性を与えるものであり、ゴムを含めポリイソブチレンがあります。樹脂は柔らかい性質を与えるものでエステルガムや酢酸ビニル樹脂、チクルといったものがあります。その他、炭酸カルシウムやグリセリン脂肪酸エステルもあります。