魚肉練り製品

蒲鉾(かまぼこ)やチクワなどは一旦湯通しした方が添加物をある程度除去できるのではないかという考え方もありますが、ハッキリしたことは分かりません。これは水に溶けやすい添加物や油に溶けやすい添加物もあるためで、製造工程で食品の組織と添加物が結合しているケースも考えられるためです。 蒲鉾は白っぽい色調をしていますが、実は漂白剤を用いて白くしている訳ではありません。これは原材料である白身魚を隈なく水に晒し、血液や脂肪分を除去することによって白くなっているためで、後から加えた色素の添加でもなく完全な自然の色調です。添加物としてはうまみ成分であるグルタミン酸、そしてソルビン酸が保存料として使われています。また、リン酸塩は歯ざわりの良い食感を出すために加えられており、これによって弾力性が増強します。その他、弾力性を高める目的でデンプンが加えられることもあります。 こういった魚肉練り製品(ぎょにくねりせいひん)にはイトヨリダイやタラ、エソなど、原材料となった魚の名称が記入されていますが、これらは「魚肉」と表示されている横の括弧の中で、含有量が多いものから順番に並んでいます。魚肉練り製品はいわゆる加工食品であり、栄養価が高い一方で、値段も安くなっています。スケトウダラの冷凍すり身のみの商品もあれば、これに色んな魚をブレンドしたものもあります。中には、混ぜ合わせた魚の名称を表示して、それを売りにしている商品も見受けられます。