咳・中枢

口の大きさや喉頭の形状は顔の形態がよく似ることでも類似します。このため、声そのものも似てしまうケースが認められます。これは声を出すための声帯が喉頭にあるためです。 一方、喉で生じる咳は物質を取り除こうとして見られる現象です。つまり、炎症が喉において発生し、分泌物である痰が出てきたり或いは外部から異物が気道へ侵入したりして起こります。咳中枢は脳幹の延髄に位置し、気道の粘膜が侵入した異物に対して反応するとそのデータが咳中枢に届けられます。次いで、命令が延髄から発せられ、咳が起こります。その際、喉頭において蓋がかぶさり、声帯が閉じます。この状況から腹筋及び肋間筋の収縮が生じ、横隔膜が上がって、一斉に空気が押し出されます。これによって喉頭蓋と声帯がいっぺんに開口し、咳が排出されます。 この咳という症状は結核や過敏症、喘息、薬物副作用、肺癌などでも起こることがあります。長期化するケースも見られるため、専門医へ相談することが推奨されます。