止血と自然治癒力~血液の役目~

人間には切り傷程度ならそれを治癒させる能力が備わっていますが、両生類に見られるような手足の再生能力はありません。そして人間の自然治癒力で一番素早く行われるのが血液の漏れを防ぐ止血です。これが最も迅速な対応を求められるものです。また切り傷が発生した際は、病原体が体内へ入り込むのを防止したり、傷ついた箇所を元の形に回復させたり、いくつか処理を求められるものがあります。 血液が担う作業はいくつかあり、仮に止血がキチンと行われない場合、非常に厄介な事になります。血液を作っている成分は細胞である赤血球や血小板、またこれら以外の白血球と、それを体の隅々に送り届け、血漿と呼ばれる液体成分に分類されます。血液の主な機能はまず酸素を各細胞へ供給し、二酸化炭素を受け取ることです。また小腸などの臓器から取り込んだ栄養素を身体の全域へ届け、要らなくなったものを受け取ります。更に体温を調節したり、ホルモンを供給して身体の働きを調節します。その他、細菌などの病原体を攻撃する場所でもあり、これは白血球によって行われます。