筋肉量の減少から中年太り

男性と比較すると女性の脂肪は多めになっていますが、通常、皮下脂肪が目立ちます。脂肪には皮下脂肪と内臓脂肪があり、特に人の体に害を及ぼすのは内臓脂肪になります。皮下脂肪は、よく腹部をつまんで例えられるケースのことで、内臓脂肪は胃や腸の周囲をぐるりと囲っている脂肪のことを言います。男性では、ビール腹とよく例えられますが、いわゆる内臓脂肪型がこれになります。内臓脂肪型は男性の方に多い症状で、リンゴ型肥満と言われるケースが多いです。一方、皮下脂肪型は女性の方に多い症状で、洋梨型肥満と例えられることが多いです。男性に多いと言われている内臓脂肪は、脂肪肝を引き起こす原因ともなり、延いてはインスリンの作用も低下していきます。これは、内臓脂肪からTNF-α、或いは腫瘍壊死因子と呼ばれる物質の分泌が増えてしまうことと、アディポネクチンと呼ばれるホルモンの分泌が減少してしまうことに起因すると言われています。 中年太りは、加齢と共に引き起こされる現象ですが、若いころと違って運動不足も一因になっています。また、食べ過ぎや飲み過ぎなども原因しています。ただ、食べる量が昔と変化していないのに太ってしまう方がいるのも事実です。これは、基礎代謝の低下が原因で、加齢と共にどんどん落ちていきます。更に運動をしている際に消費されるカロリーは意外に少なく、人間が一日で消費するカロリーの大半が、この基礎代謝によって消費されています。加齢によって低下する基礎代謝ですが、何故低下するのかはハッキリ解明されていないようです。ただ、加齢による筋肉量の減少とそれに伴って新陳代謝が落ちることが関係しているのは、間違いないようです。