有酸素運動/無酸素運動/安静時代謝量

減量するには、運動と食事を共に行った方がその効果は高く、運動或いは食事のみよりも体重は減少していきます。一般には食事への意識が七割程度で、運動が三割程度と言われています。ただ、運動によって消費カロリーを増加させようと思っても、意外に消費カロリーが少ないものです。一グラムの脂肪が凡そ九キロカロリーぐらいと言われていますので、脂肪を一キロ落とそうと思えば、9000キロカロリー消費しなくてはなりません。これは歩行で凡そ40時間かかる計算になります。この数値だけを見ると、運動による減量への効果はほとんど無いように見えますが、運動をすることによって得られる効果は、見た目の消費カロリーだけではありません。運動することの目的はまず、基礎代謝を高めることです。そして有酸素運動による脂肪燃焼やインスリンの感受性を高めるといったことも視野に入れられます。 基礎代謝とは安静時代謝のことで、ただ呼吸をしているだけで消費されるエネルギーのことを言います。この基礎代謝を高めるには、筋肉量を増やす必要があります。筋肉量が増えれば、それだけ大きなエネルギーを何もしていない時間において消耗するという訳です。有酸素運動では、15分以上軽く汗ばむ程度の運動が薦められていて、これは脂肪がエネルギーとして活用され出すのが、運動を開始してから15分ほどかかるからです。インスリンは膵臓から分泌されるホルモンのことを言いますが、血糖値の上昇に伴ってインスリンの分泌量も増加します。その際、筋肉などの細胞にブドウ糖を移動させるのがインスリンの役目で、この作用は運動をすることによって高まると言われています。尚、歩いたり泳いだりする有酸素運動と、筋力トレーニングなどの無酸素運動のどちらの方が減量に大きな効果を現すかはハッキリと解明されていません。ただ、有酸素運動と共に無酸素運動を併用する方が効果は高いとされています。