再生芽・未分化細胞・付加再生

再生芽(さいせいが)はイモリなどの生物に見られる突起状のものです。再生機能に優れているため、イモリは研究対象として用いられる傾向にあり、手などを切断するとそこに突起状の再生芽が出てきます。およそ数日で元通りになります。再生芽には未分化細胞が沢山入っており、将来形成される筋肉や骨などあらゆる細胞に変わることができます。未分化細胞がどうして発生するのか明確になっていませんが、いくつか仮説が存在しています。例えば、脱分化した筋肉や骨の細胞が幹細胞にまで逆行し、それから未分化細胞が作られるというものです。また、損傷を受けた部位の近くに、偶然存在した幹細胞が集合して、自身をコピーするのではないかとする説も存在します。 付加再生は最初に再生芽を作って、そこにある未分化細胞がさまざまな細胞に分化して再生されることを言います。動物のタイプによって再生のメカニズムが違ってくるようですが、これは神経から筋肉や脊索が形成される種類と筋肉から筋肉、脊索から脊索しか再生されないタイプがあるからです。何に原因して未分化細胞が発生しているのかハッキリ分かっていませんが、どうやら上記仮説が複雑に絡み合っているようです。再生の仕方は損傷を受けた部分や状況に応じて変化すると推測されているため、未分化細胞の発生原因もそれに併せて違ってくるのではないかとも言われています。