消化吸収と排泄

断食の生活を開始すると、排泄の作用が活発になると言われています。これは、それまで消化活動に注がれていたエネルギーが逆転するためで、何日かするとその変化が体に現れ、感じ取ることが出来ます。人間の体は消化と排泄という働きを持っていますが、両者を同時に機能させることは無理なようです。現代人はとかく過食しやすい傾向にあり、栄養も余分に取りすぎています。そのため、消化してそれを吸収するために体のエネルギーが注がれ、排泄の方は怠けるようになっています。こうなると、体の中には余分な栄養素だけでなく、老廃物まで蓄積し、延いては汚れた血液が体内を循環し、さまざまな疾患を引き起こします。不思議なことに上記のような状態から、断食の状態に変化させると、胃や小腸が休まることになって、消化と吸収が抑制されます。すると、今まで消化と吸収に向けられていたエネルギーが今度は排泄の方に向かい、数ある器官で排泄に関わるものだけが活発化します。例えば、腎臓や大腸、皮脂腺、汗腺などがこれに該当し、これらの部位からあらゆる排泄物が出て行きます。汗や唾液などは便と異なり、元来血液が形を変えたものです。つまり、これらの排泄が促されるということは血液が浄化されていくことになります。特に断食から口内の分泌液が増加し、一日中べたべたと粘着した唾液がでてきます。個人差はあるものの、浮腫を起こすこともあれば、おりものの増加が見られる女性もいます。浮腫などは体の奥に蓄積されていた水分が、表面に移動してきたためで、これも排泄活動に分類されます。また、この浮腫みは断食を継続していくことで消失していくため、問題ではありません。 このように食事を経つことは排泄活動に直結するため、血液を綺麗にし、減量の効果もあります。また、色んな体の不調や疾患を引き起こすもととなる原因を取り除くとも言われています。