α-グルコシダーゼ阻害薬
α-グルコシダーゼ阻害薬には、アカルボースとボグリボースがあります。このα-グルコシダーゼ阻害薬の主な作用は、炭水化物の消化を遅延させるところにあります。消化が遅れますので、ブドウ糖、果糖への分解も滞り、腸管からの吸収率も遅くなります。そのため、糖尿病患者の方特有である、食後の血糖値急上昇を抑制することになります。ただ、α-グルコシダーゼ阻害薬は、あくまで糖の吸収を遅らせる薬で、今までより食事を多く摂取しても大丈夫というような薬ではありません。
α-グルコシダーゼ阻害薬には二種類知られているわけですが、このうちアカルボースは運動療法及び食事療法を一ヶ月程度行っても思い通りの改善が見られない場合に使用されます。目安としては、食事をしてから2時間後の血糖値が200mg/dl以上となります。副作用としては、腹部膨満感(ふくぶぼうまんかん)、鼓腸(こちょう)、腸内ガスの発生率増加などがあります。
一方、ボグリボースですが、こちらはアカルボースに比較すると副作用である腸管内でのガス発生率が低くなると言われています。インスリン療法を実施していて、その効果が不十分である方に併用されることもあります。