変形性関節症と外反母趾

変形性関節症は関節部が変形する症状を示しますが、これは老化現象などを起因としています。筋力が弱体化して骨や軟骨を支えることが困難になったために発症する病気で、変形性関節症(へんけいせいかんせつしょう)と言います。主な特徴は、関節部に水が蓄積して腫れあがる点です。これは関節が変形したためで、いわゆる関節痛が生じます。ただ、その痛みも激痛には至らないもので、赤く腫れるようなこともないとされています。関節を酷使する人に多く見られる症状で、大抵中高年の方が患う病気です。また、肥満の方にも見られますが、これは体重の重さから関節部に過剰な負荷がかかるためです。通常、膝などに現れますが、指や手の関節部に見られることもあります。症状はからよく通風と混同されますが、レントゲン検査や関節液を検査すると、区別がつきます。 外反母趾(がいはんぼし)は内側に親指の先っぽが曲がった状態になる病態で、外側に足の親指の基関節が飛び出た状態になります。症状が軽ければ、特に危険性のない病気ですが、悪化すると激痛と共に赤く腫れあがってきます。この炎症は、ブニオンと呼ばれる袋状の組織が炎症を招いているため、レントゲン検査などで通風との違いがハッキリ分かります。また、尿酸値の検査も行います。外反母趾は女性に多い病気で、これは靴の先が細いハイヒールなどを履くケースが多いからと言われています。そのため基関節に無理な力が加わり、親指の向きが変形してしまうと考えられています。