冷えによる血流悪化

風邪などは冬に多く見られる疾患ですが、冷えに関連した病気は他にも心筋梗塞や脳卒中、高血圧、肺炎といったものがあります。更に膠原病や腎臓病、癌といった疾患も冬になると発症しやすくなる傾向にあります。元来西洋医学には冷えという概念ははなく、東洋医学に由来するものと言われています。体内に存在する各臓器は、体温によって作用しているため、どんなに健康で頑丈な若者でも冬の山では死に至ることもあります。遭難した場合が該当しますが、例え外傷を招いていなくても冷えは命を落とすリスクを有しています。統計では午前四時前後の時間帯で死亡する確率が高いと言われていますが、これは外気も体温も一日を通して一番温度が低下する時間帯であるからと、考えることができます。 死亡だけでなく、アトピー性皮膚炎を患っている場合も該当し、喘息、異型狭心症といった疾患でも同様です。これは冷えによって血液が汚くなっているためで、血管収縮から血流悪化を招いているためです。通常、血液が浄化されていて、それが体内を十分に循環していれば損傷を受けた部分も次々に修復されていきます。しかし、冷えによる血流悪化は、それぞれの組織や細胞に水や酸素、栄養素などを不足なく運ぶことをしなくなるため、悪循環を招きます。通常なら、老廃物や栄養素がきちんと処理されて燃焼されているものが、滞って血液を汚していくことになります。すると疾患を持っていれば、更にそれを悪くさせ、進行しているものでは生命を脅かすことさえあります。このため、綺麗な血液を維持する上で冷えを避けることは非常に重要となります。