コーヒーノキのテオフィリンとカフェイン

癌治療の臨床試験でカフェインが利用されていますが、その量は非常に多く、厳重な管理下のもとで行われます。ただ量が多すぎるため、死に至る症例も見られます。抗癌薬の作用を増強するとの理由から使われるそうです。カフェインは交感神経に影響を及ぼし、興奮を生じさせるため身体は常時活性を持続させてしまいます。珈琲が体に良いといってもその摂取量には妥当なラインがあります。 かつてカフェインは炎症を抑制することから喘息発作を防ぐのに利用されていたそうです。その後テオフィリンが普及したため、カフェインは使われなくなっていきました。現在、膵臓毒であるストレプトゾトシンから膵臓を保護する作用が動物実験の領域で確認されています。炎症に起因する二型糖尿病の膵臓組織障害などは、カフェインに期待されるところです。 テオフィリンはカフェインと類似する物質であり、カフェインが人間の体内に入ると僅かにテオフィリンへと変化します。この物質はコーヒーノキの内部に認められる成分ですが、そのテオフィリンはコーヒーノキの内部でカフェインに変化します。尚、喘息に対してはテオフィリンの方が優れていたため、その治療にカフェインが利用されなくなったようです。しかし近年その副作用が懸念され、他の医薬品も利用されています。