カルシウムと骨・強度

骨に含まれるカルシウムは全身に対して約九十九パーセントといわれています。重さは大体一キログラム程度であり、リン酸カルシウムにコーラゲン繊維が結合して構成されています。カルシウムそのものはミネラルとして知られている必須栄養素の一つであり、血中カルシウム濃度が低下すると骨から流出して不足分を補っています。尚、カルシウムパラドックスは血中カルシウム濃度が低下して、そのために骨から流出したカルシウムによって血液内があふれかえることを言います。 幹細胞は様々な細胞に変化できる物質ですが、これには血液も含まれます。つまり、赤血球や血小板、その他の白血球などの細胞はこの幹細胞から作られます。またこれらの細胞は骨髄において生成されており、この骨髄は骨の内部に存在します。血管は骨にも貫通しており、骨髄で生産された血球はこの血管を通過して、体の全体へと送り出されていきます。 骨は数種類の骨が集合して、幾つかの集団を形成しています。頭蓋骨では二十九本、上肢では肩甲骨・鎖骨を入れて六十四本、肋骨は二十四本、胸骨は一本、下肢骨は骨盤を入れて六十二本、そして脊椎では二十六本に加えて尾骨の本数分となります。尚、骨は中空になっている方が、通常のものより曲げる力に耐性を持っていて、強度も高まります。