イライラとキレる原因

砂糖の過剰摂取によってインスリンが多量に分泌され、これが原因となって血糖値が低下し、延いては脳内に存在するブドウ糖が減少し、これによって脳が正常に作用しなくなり、攻撃衝動が現れた際にそれを抑制できず、キレるという説があります。現在、脳の調節機能にはブドウ糖が不可欠であり、適切な量のブドウ糖がなければそれをコントロールできないと言われています。脳内のブドウ糖が常時不十分になると、運動能力や記憶などにも影響を与えます。これらを制御するのが脳の機能であり、また感情のコントロールもうまくいかなくなります。砂糖は、血糖値を上昇させる作用が特に高いわけでもなく、そのため、砂糖の摂取がキレるという攻撃衝動にはつながらないとされるのが一般的です。通常、攻撃衝動が生まれても、脳内の前頭葉が作用することで、その衝動となる扁桃核(へんとうかく)は抑制されます。脳内において栄養不足が継続すると、この抑制力が低下し、攻撃衝動は前頭葉を経由せず直接、扁桃核に伝わります。理性を司る前頭葉を経由しないため、直接感情を引き起こし、キレるという行動に出てしまいます。また、成長過程にこういった攻撃衝動から扁桃核へと直結する経路が出来上がってしまうと、成人になってもその道筋は残っていると言われています。これは、大人になっても扁桃核を抑えにくい性質を作り上げてしまったことを示しています。つまり、脳内の栄養不足は、本人にとって原因不明のイライラを引き起こし、延いては、それを爆発させてしまう可能性があると言えます。尚、ダイエットや減量などをしている際にもこういった脳内の栄養不足を引き起こしやすいので、なるべく意識をして注意することが大切です。