抗酸化物質/ポリフェノール/カテキン
人間の体にはSODと略されるスーパーオキサイドジスムターゼやグルタチオン、カタラーゼといった酵素があります。いずれも活性酸素を抑制するものですが、これらは年齢を重ねるごとにその分泌量を減少させていきます。これは老化によって引き起こされる現象ですが、内部でこの仕組みをうまく活用できないならば、外部から抗酸化物質を取り入れて、活性酸素の害悪から身を保護する必要があります。ポリフェノールやカテキンをはじめ、ベータカロテンやビタミンC、Eなどが抗酸化物質になります。尚、脂質で構成される細胞膜は非常に酸化されやすい傾向にあり、酸化すると細胞膜は変性します。これによって内部に存在する遺伝子情報であるDNAも損傷することになります。
カテキンを多く含有する緑茶のこの成分はポリフェノールの仲間となります。ポリフェノールには抗酸化作用があり、活性酸素を除去します。この物質は、特有の渋みを持つ赤ワインやブドウの皮といったものにも多く含有されています。また、ベータカロテンはカボチャや青ジソ、モロヘイヤ、明日葉、にら、ニンジン、ほうれん草、赤ピーマン、パセリ、小松菜、春菊などに含まれています。ビタミンCは活性酸素を除去するだけでなく、免疫力の亢進やコラーゲンの生成、ベータカロテン及びビタミンEの補助といった働きもあります。ブロッコリーやジャガイモ、キウイ、パパイア、レモン、サツマイモ、柿、芽キャベツ、イチゴなどに多く含まれます。ビタミンEはアーモンドや植物油、さば、いわし、アボガド、ゴマ、ブリ、ピーナッツ、秋刀魚などに含有されています。いずれの成分も酸化を防ぐさび止めになるため、なるべく摂取することで老化を遅らせることができます。
尚、フランスでは赤ワインの消費量が非常に多くなっています。脂肪食を多く摂取すると言われているフランス人ですが、世界の中では心疾患の発症率が極めて低くなっています。これは活性酸素を除去するポリフェノールを多く含む赤ワインの摂取量が多いためと言われています。