睡眠時無呼吸症候群/ピックウィック症候群

太っている方は、脂肪の蓄積によって咽頭より喉頭部分が狭窄しています。そのため、睡眠時などは、舌が気道部分を閉塞しやすく、呼吸がしにくい状態になります。呼吸が困難なため低酸素状態を繰り返し、熟睡できなくなります。こうなると、日中において居眠りするようになりますが、ケースによっては事故を起こしたり、或いは突然死の一因になっているのではないかとも言われています。こういった症状を、睡眠時無呼吸症候群又はピックウィック症候群と言いますが、これも肥満の合併症の一つとなります。症状として多く見られるのは、睡眠時のいびきが消えて呼吸が停止し、再び呼吸をし始めるというものです。現在の代表的な治療法では、CPAPというものがあり、マスクを利用して、睡眠時における気道閉塞を防ぐといった方法が用いられています。糖尿病をはじめ、肥満などの症状は、実際に健康被害となって現れるまでに数十年かかります。しかし、その間に気づいて、適切な治療を行えば、その健康被害を食い止めることも十分可能です。肥満は、睡眠時無呼吸症候群などだけではなく、腰や膝への負荷も大きく、更に血管を破壊することにもつながります。また、糖尿病、高血圧、高脂血症といった生活習慣病は、血管の合併症を引き起こすことになりますので、血管を健康に維持することが非常に大切になってきます。そのためには肥満を解消し、特に内臓脂肪を減少させるダイエットが注目されています。