酸味料

食欲を増させるだけでなく、消化吸収を高める作用もあると言われており、ヨーグルトやレモン、ドレッシング、マヨネーズ、リンゴ、漬物など、様々な食品に含有されています。それぞれの食品は、その酸味をもとに様々な風味をもって特徴づけていると言えます。例えば、リンゴ酸やクエン酸は果物に含まれる酸味であり、酢酸や乳酸などは発酵食品に含有されています。フルーツは果物らしい風味を醸し出し、発酵食品は漬物やヨーグルトなどそれぞれ特徴ある風味を現しています。その他、酢はその酸っぱさを酢酸が表現しています。 酸はバランスよく摂取した場合、消化吸収を促進させますが、微生物が発育するのを抑えたり、その増殖を抑制する働きもあります。古くから食べ物を長く持たせるために使われてきた経緯があり、例えば酢でしめるといったことが広く知られています。これは食物のpHが酸味料(さんみりょう)によって低下するためです。 種類では無機類と有機類があります。前者ではリン酸や炭酸ガスである二酸化炭素があります。後者ではクエン酸ナトリウムやフマル酸一ナトリウム、乳酸、DL-リンゴ酸、フィチン酸、クエン酸といったものが該当します。また、渋みを随伴する乳酸で知られるように、さわやかな風味を持つクエン酸など、それぞれ特有の酸味を有します。酸味料の安全性は評価されているため、食品ではヨーグルトや漬物などのほか、冷菓や清涼飲料水、飴といった様々な食べ物に使われています。尚、緩衝性から塩類と共に酸味を組み合わせて用いると、pHが一定の位置に維持しやすくなると言われています。