サルモネラ菌とたまご

殻は固く、菌が入り込みにくくなっていますが、サルモネラ菌の増殖が懸念されます。また、パックに入れられて販売されているものは、卵(たまご)を洗浄していることから、二次汚染の心配もあります。クチクラは殻の表面に存在する極薄の膜ですが、洗浄していると殻に孔をあけてしまうことも考えられます。しかし、もっとも問題なのはサルモネラ菌に起因する食中毒となります。これは当該菌に鶏の腸が感染している場合、これと同時に卵巣など他の器官も感染している可能性があり、これによって産み落とされる卵も感染するリスクを伴うことになります。古くから日本において利用される卵は、そのままご飯にかけて食べるだけでなく、すき焼きなどにも用いられます。こういった食べ方をしている場合、やはりサルモネラ菌に卵が汚染されていて感染してしまうことが懸念されます。卵は値段も安くて、栄養価も高く、バランスよく必須アミノ酸を含有しています。良質のたんぱく質を摂取できるため、非常に優秀な食物です。殻に入っているから菌による汚染はないと考えがちですが、これが落とし穴となります。尚、生食する際はヒビが殻に入っているものや割れているものを避けます。また、生の場合は賞味期限内が推奨されています。 保存する際は、冷蔵庫へパックのまま入れるのが衛生的と言われています。また、卵は時間の経過と共に卵黄が上に移動するため、冷蔵庫の中で置く際は、丸くなって気室がある方を上に向けます。これは卵の殻に卵黄が接触しないようにする意図があるためで、これによって卵黄が気室で保護されます。尚、卵にはもともと殺菌力がありますが、時間の経過と共にその作用は消失します。このことがサルモネラ菌を繁殖させることにつながるため、時間の経過した卵は熱を加える必要があります。