輸入牛とホルモン

動物用医薬品には、ホルモン剤や寄生虫駆除剤、合成抗菌剤、抗生物質などがあります。食品衛生法によって残留基準が決められていますが、輸入された牛肉にはホルモン剤を用いているものがあります。日本へはその多くがオーストラリアとアメリカ産になります。かつて日本においても天然型のホルモンが利用されていましたが、今日では自主的に規制されているそうです。しかし、アメリカでは天然タイプと合成タイプの両方が使われているとされます。放牧地より飼育場に移動する誕生一年後程度で、耳に埋め込まれますが、その際健康診断などを行います。ただ、用いられるホルモン量は非常に少ないと言われています。これは自然分泌された雌牛と比較した場合ですが。また、飼育をおよそ数ヶ月おこなって出荷される肉にはホルモン剤がほぼ残っていないと言われています。これは作用が数ヶ月程度しか持たないためです。その他、オーストラリアでは合成ホルモン剤が用いられていません。 ホルモン剤ではトレンボロンアセテートやゼラノールがあります。寄生虫駆除剤では、イソメタミジウムやイベルメクチン、チアベンダゾール、クロサンテールといったものがあります。合成抗菌剤及び抗生物質では、スピラマイシン、スルファジミジン、オキシテトラサイクリン、カルバドックス、ベンジルペニシリンといったものがあります。尚、ホルモン剤は柔軟性のある肉質に育てるために利用されます。