付加再生は未分化細胞から損傷した部位の再生が行われるもので、その際再生円錐若しくは再生芽と呼ばれる突起状のものを形成します。これに対して形態調節では未分化細胞も再生芽も発生せず、残存する細胞から根気よく再生していくタイプのことを言います。このため別名で再編再生若しくは形態再生とも呼ばれることがあります。
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近年、嗅覚の仕組みが非常に解明されてきています。揮発性物質は食物からも放出されますが、これには匂いが存在します。香りの分子が鼻粘膜に付着すると、受容体と呼ばれる嗅覚の感覚器がそれを感じ取ります。その際、電位差が神経細胞に生じ、その刺激は脳へ伝道していきます。香りのもととなる物質のタイプによって、作用する受... Read more
前世代の有する細胞機能から要らないものを除去しながら細胞は分裂していきますが、このことは僅か前の細胞にはその後の細胞機能の全部が備えられていることを意味します。幹細胞(かんさいぼう)とはこういった様々な働きの希望を持った細胞のことを言い、他の細胞に変身することが可能です。人間で例えると様々な能力を持った個... Read more
通常の骨折なら、その損傷箇所を動かさないように固定していれば自然に結合されます。これは骨がとても優れた自然治癒力を有する組織であるためで、その修復の仕組みは骨芽細胞と同様の骨形成のプロセスを辿ると言われています。
しかし大きな事故などを引き起こし、骨折の程度が非常に悪い場合、破骨細胞と骨芽細胞の機能のみ... Read more
恒常性のことをホメオスタシスと言いますが、これは自然治癒力によって身体を健康な状態へ一定に維持しようとする機能のことを言います。またホメオスタシスが混乱するということは即ち病気に罹患したことを意味します。生命体の進化はこういった恒常性に乱れを招かないようにして行われてきたと言われており、あらゆる機能が細か... Read more
人間の体の防衛反応として知られる発熱ですが、これは風邪などで見られる自然治癒力のことです。いわゆる白血球がそれにあたり、体内へ入り込んできたウイルスに対して攻撃します。病原体と白血球がぶつかって戦うために、熱の上昇が見られます。このため一般には熱を下げるために解熱剤を使うと、人間の持つ本来の自然治癒の働き... Read more
成人に達するとそれ以上成長しない骨はとても硬く、変化のあまり見られない組織と解釈される傾向にあります。実際は常時新陳代謝が進んでおり、古くなった骨を新しい組織に入れ替えています。破骨細胞(はこつさいぼう)と骨芽細胞(こつがさいぼう)は骨の入れ替えに必要な組織で、前者は古くなった骨を溶解する働きを有します。... Read more
言葉遣いがスラスラとしてよどみがなくても、その内容は支離滅裂で意味が良く分からない病気をウェルニッケ失語症と言います。その表現は単なる言葉の羅列であり、脳損傷に由来します。失語症そのものは書いたり読んだり、話したり聞くといった言語能力の一部を損なった病気であり、症状はこれらの働きのどれがどのぐらい喪失した... Read more
人間の嗅覚と味覚を比較すると前者の方が断然に優れています。同じ分子量で比べた場合、味を感知するより香りを感じ取る能力の方が勝っているのは明らかなようです。とは言っても、やはり他の野生動物に比べると人間のそれは退化しているのも事実です。
主嗅上皮及び鋤鼻器官は鼻粘膜に見られる組織ですが、前者は匂い、後者は... Read more
脳幹は生命が維持されるために必要な器官であるため、この部分を喪失すると生命は保たれません。つまり、心機能や呼吸を制御する脳幹を失うと死亡する訳です。動物によっては脳を再生する種類もありますが、この場合、大脳や間脳であって、脳幹は除きます。
大脳を取り除いても再生可能な動物ではオタマジャクシをはじめ、イモ... Read more