「サイエンス」カテゴリーアーカイブ

食道の構造と働き~二層筋肉・蠕動運動・狭窄部~

食べ物は横になって口の中に入れても、食道を通過する最中に詰まることはありません。食道は食べ物を通す道であり、消化を行わない消化器です。一般に食事の際には座敷に座ったり椅子に腰をかけて食べるものです。当然引力によって食べ物は下に落ちるため、胃へは円滑に到達します。ところが、この引力にのみに頼って食物が胃へ届... Read more

十二指腸・膵臓・ファーター乳頭・腺房組織・細胞

十二本の指を並べて横にした長さに由来する十二指腸(じゅうにしちょう)ですが、外国語を翻訳するときに十二インチの腸の代用として指が使われたことが因んでいるとも言われています。どちらの説が正しいのか明確になっていませんが、2.54センチメートルは一インチです。 十二指腸には消化液が流入する管が途中において開... Read more

睡眠~人間が眠たくなる理由~

夢を見るのは眠りの浅いときだといわれています。この状況をレム睡眠と言いますが、細かく眼球が動作しているとされます。一説では記憶したデータを整理する目的で夢は見るものだというものがありますが、これはレム睡眠を邪魔することによって新たな記憶が困難になることに由来します。 朝起きたときの体調は、タイミングにも... Read more

組織液・リンパ管

組織液は血液中の液体が染み出したものです。全身の毛細血管に見られるもので、組織細胞と細胞間を潤しています。また細胞で行われる栄養素のやりとりはこの組織液が利用されています。多くは毛細血管へと再度戻っていきますが、およそ一割程度が毛細リンパ管に取り込まれます。リンパ管内を巡っている液体の元となるもので、これ... Read more

視力検査

ランドル環はCの文字を使ったもので、通常隙間と文字の太さは1.5ミリメートルで、全体の直径は7.5ミリメートルになっています。この文字を2.5メートルの距離から見えれば0.5、五メートルの距離から見えると1.0の視力と判定されます。他には直線を放射線状に記入したものや、カタカナ、ひらがなを用いた検査もあり... Read more

近視・遠視・乱視・老眼

近視は遠くをハッキリ見ることができず、近くが良く見えます。通常、光が角膜に入ると、焦点が網膜上に結ばれます。眼球の奥行きが通常より長かったり、水晶体や角膜において屈折率が強すぎたりすると、その焦点が網膜より前で結ばれてしまいます。矯正には凹レンズが用いられます。一方、遠視は眼球の奥行きが普通より短かったり... Read more

心臓~右心室、左心室、右心房、左心房~

左右の肺の間に心臓は存在していますが、多くの方は左胸と解釈されているようです。実際、左へのずれは非常に僅かで、胸の真ん中に位置します。このため、心臓マッサージを行う際は、左側を押すのではなく、胸の真ん中の胸骨が対象となります。心臓そのものは三層で構成される心膜で守られており、重さは二百五十グラム前後です。... Read more

自律神経でコントロールされる心臓の心拍数

心臓の拍動は緊張や動揺、走ったりした際にそのスピードを高めます。これは自律神経によって自然に調節されるためで、つまるところ自分でコントロールできるものではありません。また副交感神経が作用すると遅く、交感神経が作用すると速くなります。いずれにしても走ったから、止まったからといって心拍数を自分の意思で調節し、... Read more

脊髄反射

生命を脅かすかも知れない痛みという刺激は、極力早期に避けなければなりませんが、通常の神経伝達では間に合いません。一般に、刺激が神経を伝わって行く速度はそれなりに速いと言われていますが、一旦刺激が脳に情報として渡され、それを危ないと脳が判定して、命令を下し、実際に該当箇所にその情報が届いて回避するという経過... Read more

咳・中枢

口の大きさや喉頭の形状は顔の形態がよく似ることでも類似します。このため、声そのものも似てしまうケースが認められます。これは声を出すための声帯が喉頭にあるためです。 一方、喉で生じる咳は物質を取り除こうとして見られる現象です。つまり、炎症が喉において発生し、分泌物である痰が出てきたり或いは外部から異物が気... Read more